第33回特別研究会

  • 開催日時:2019年10月6日(金) 13:00~16:45
  • 会場:西宮市青少年ホーム 3F会議室
  • 講師:形井 秀一 先生
  • 講台:臨床に繋がる触診
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2019年10月6日(日)に国立大学法人 筑波技術大学保健科学部附属 東西医学統合医療センターの形井秀一 先生をお迎えして「臨床に繋がる触診」との演題で講義と実技指導を行なっていただきました。

形井先生は東洋医学の診察法である四診法の中でも切診に着目され、特に切診の中でも切経を重視し取り組んでこられたとのことでした。

切経では一般的には経脉診ということになりますが、経穴人形などでは経脈は線で描かれていますし、経穴なども点で記載されていますが、線や点は理論上は幅や面積を持たないものということになりますから実際には幅があり、それらを切経、触診によって全身の皮膚上に現れた変化を読み取るということが重要です。

触診で得られる身体の所見、反応としては緊張、腫脹(むくみ)、硬結、力のない状態(陥凹や陥下など)、圧痛などがあり、それらの触覚所見が鍼灸を施すことによってどのように変化したかで効果判定を行なっていくということでした。

実際の臨床においては触診により体表に出現した虚実を捕らえることが基本になり、その虚実状態を正常な状態へ変化させることで治療が成立します。

臨床上、虚実に対し補瀉を行なう際に注意することが3点あり、「道具」「技術」「受けての感受性」を意識する必要があり、その組み合わせや手法により的確に補瀉を行なうことが必要とのことでした。

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実技指導においては肩こりと腰痛を主訴とするモデル患者に実際に触診により得られた所見がどのように変化するかのデモンストレーションを行なっていただきました。

形井先生は肩こりでも腰痛でも遠隔部位からのアプローチが基本で全く患部に鍼をされませんでしたが、症状部位が変化することが実感でき、大変勉強になりました。