2017年度外来講師招聘による研修

開催日:2017年6月16日(金)

講演の模様1講演の模様2

2017年度の外来講師招聘研修は明治国際医療大学鍼灸学部 明治東洋医学院専門学校教員養成学科 矢野 忠 先生をお招きして「21世紀は体表医学の時代-皮膚科学の知見と触の医療的意義について-」との演題でご講演していただきました。

『講演要旨』

皮膚は単なるバリアではない。皮膚科学の進歩により、「皮膚は脳」であることが分かってきた。科学的には、皮膚の最外層にある表皮は、脳と同様に様々な生理活性物質を産生し、また様々な受容体を持つことが明らかになってきた。すなわち、皮膚は様々な情報を読み取り、それを処理し、伝達し、生体の恒常性を維持する重要な臓器であることが分かってきたのである。

昨今、皮膚科学についての研究が急速に進歩し、様々なことが分かってきました。我々、鍼灸師は患者の皮膚に触れ、診察し皮膚から鍼や灸といった手段を用いて患者の疾病の改善、予防、養生に努めてきました。つまり皮膚から刺激を行なうことは非常に重要なことであったということが裏付けられてきたと言っても過言ではありません。

今回の講演では最新の皮膚科学の知識を得るだけでなく、我々の施術が非常に有意義であることの再確認にもなりました。