2019年度外来講師招聘による研修

開催日:2019年7月19日(金) 10:00~13:00

今年度は北海道帯広市より東方鍼灸院の吉川正子 先生をお招きし、「陰陽太極鍼の理論と実際」との演題で講義と実技指導を行なっていただきました。

吉川先生は長年の臨床経験の中で、当初は中医学による鍼灸を行ない、経絡治療を学び、最終的に現在の「陰陽太極鍼法」を考案され現在の治療スタイルに辿りついたとおっしゃっていました。

陰陽太極鍼の基本的な考え方は

  • ◎陰陽のバランスを取れば病は癒える。
  • ◎体表観察が出来れば誰でも効果的な治療が出来る。
  • ◎刺さない鍼で見えてくる経絡の実態。
というものがあり、患者さんのお体を上下、左右、表裏などのアンバランスを整えるように経絡調整を行なえばあらゆる病気は治っていくとおっしゃっていました。そして、そのアンバランスを診断するために体表観察が重要であるともおっしゃっていました。

特に、吉川先生は眼科疾患に力を入れていらっしゃって診断点や治療点についてなども実技指導していただきました。

実技指導の様子1 実技指導の様子2

経絡治療においても皮膚の触診時に体表の状態は重要な情報ですし、取穴が正確にできるかどうかということはその体表観察ができるかどうかということでもあります。

吉川先生は体表観察を行なう際に、触れられた時の患者さんの感じた感覚を重視している点が我々とは異なると感じましたが、このような診察も大切だと感じました。

今回、吉川先生にはご高齢にも関わらず、また遠方よりお越しいただき、誠にありがとうございました。また、サポートスタッフでお越しいただいた神元先生にも重ねて御礼申し上げます。